入れ歯の歴史から考える
こんばんは 京都市伏見区桃山南口の仁科歯科医院の仁科真吾です 今日は入れ歯の歴史についてお話ししましょう 最も古い入れ歯は1500年代にはあったようです
そして入れ歯を作る人はどのような人が作っていたのでしょうか?
昔の入れ歯は木から作っていたようです なので仏像を彫る仏師が作っていたのではないか?という説が最も強いようです
1800年代になると様々な入れ歯師が居たようです
1、一定の場所に住み入れ歯を作る、口の中を治すー定住型
2、薬を販売したり、入れ歯を作るー店舗型
3、下級武士が内職として入れ歯を作るー家中型
4、地主、などの家に泊まり込み作るタイプー旅商型 など 入れ歯のみを作る入れ歯師以外にも薬を売るのと同時に入れ歯を作るものがいたとされています
江戸時代の局部床義歯 上から差し込んだりまた隣の歯と糸で結ぶ方式出会ったとされています 現在の入れ歯の原型は慶応2年にアメリカ人歯科医師バーリンガムにより伝えられたとされている クラスプというバネ、 これを横浜の歯科医師太田が初めて取り入れたと考えられている
そして江戸時代の入れ歯の価格は一両三分とさされている これは現在の価格の224000円ぐらいだったようです 江戸時代末期の木床義歯は高価でしたので庶民は歯が抜けてもそのままだったようです
明治に入ると アマルガム 陶器 巻き歯ー金歯 なども出てきたようです 我が国独自の木床義歯は幕末から明治にかけて来日したアメリカ人歯科医師により西洋歯科医学のために淘汰された いつの時代でもそうであるが新たな技術革新は旧来の技術を淘汰することもある
近年のCADCAM技術、光学印象は従来の補綴、印象方法を変えるかもしれない また切削方法もウォーターレーザー、アクアカットクアトロによる技術革新 そして患者さんへの情報の提供の仕方ーiPad、口腔内カメラ、動画説明、など様々なことにおいてかなり10年前とは変わってきている レントゲンもIT化によりデジタルレントゲンに変わったそしてレントゲン照射量も格段に減り体には良いものとなった
しかし変わって良いもの、変わってはいけないものあるはずである
医は仁術という言葉からやはり心においては昔の先生と患者さんを垣間見てきた私ですが
15年前に先人の先生の診療は見習うべき事が多い 様々な悩みに対して歯科医師という垣根を越えて話しておられる先生が多かったように思われる
人と人との医療を通じてのおつきあいであることには変わりないのであるから
このことは肝に銘じて今後の診療も行っていこうと思う