こんにちは
京都口臭外来の仁科歯科医院の仁科真吾です
今日はずばり口臭のタイプについて書いていきます。
口臭が強い
口腔内のトラブル
口臭のタイプは5つの種類があります
1.生理的口臭
誰にでもある口臭で
起床直後
空腹時
緊張時は特に口臭が強くなります。
これは唾液の分泌が減少し、
細菌が増殖して口臭の原因物質である揮発性硫黄化合物(VSC)がたくさん作られるためです。
しかし、歯みがきで
細菌や揮発性硫黄化合物VSCが減少し、
食事をしたり、水分を取ったり唾液量が増加すれば急激に口臭は弱まります。
したがって生活習慣の改善でよくなり、治療の必要がありません。
また女性の生理・妊娠時などホルモンバランス変化に伴う口臭、
乳幼児期、
学童期、
思春期、
成人期、
老齢期、
それぞれの年代固有の臭気(加齢臭)、口臭もあります。
生理的口臭の特徴
- 病的口臭ではないので常に周囲の人たちを不快にするわけでなく、時々不快にする事がある程度
- 極端に近づいた場合に感じる口臭 周囲の人たちが不快感を感じる距離は、相手の顔からの距離は30cm以内である。(通常の会話距離では、わかりにくい。)
- 口臭は、あったりなかったりする。
- 個人差・会話条件・生活習慣になどによって、発生したり発生しなかったりする。
- 多くの場合は、病的口臭と異なり、本人も気が付かない事がある。口臭が気になり不安になると、より感じるようになる。
2.嗜好品による口臭
ニンニク、ネギ、酒、タバコ等による口臭は
一時的なもので、時間の経過とともに臭いも無くなりますので治療の必要はありません。
3.病的口臭
鼻やのどの病気、呼吸器系の病気、消化器系の病気、糖尿病、肝臓疾患などが原因で口臭が起こる場合もありますが、
病的口臭の90%以上は口の中にその原因があり、歯周病、歯垢ー歯の周りに付く細菌の固まり、歯石、舌苔ー舌の表面に付く汚れや細菌の固まり、唾液の減少、義歯(入れ歯)の清掃不良などがあげられます。
病気の原因を治療することで口臭を減らしたり、治すことができます。
4.ストレスによる口臭
ストレスにより唾液の量が少なくなると口の中が臭くなります。
5.心理的口臭
自分自身で強い臭いがあると思い込む人がいます。
口臭の原因となる主な病気
1.歯周病(歯ぐきからの出血)
初期においては症状がないので自覚はありません。
歯をみがくなど、ちょっとした刺激で容易に出血があることがよくあります。
病気が進行すると歯ぐきからの出血に膿が混じってくるようになり、口臭も強くなってきます。
2.歯垢(しこう)(プラーク)
歯の表面に付着する汚れで細菌のかたまりです。
食べ物の残りかすを栄養とする微生物とその代謝産物からなり、長期間たつと歯石を作っていきます。
3.歯石
歯垢が作ったかたく固まった石灰分です。
歯石がたくさん付くようになると口臭もひどくなってきます。また歯石が付くことにより歯周病を進行させます。
4.舌苔
体調が良くないときなどには、舌の表面に白っぽいものが付着することがあります。
これは舌苔と呼ばれているもので、
歯垢と同じような汚れと細菌の固まりです。
これも口臭の原因になります。
舌も清掃する必要があります。
5.唾液の減少
唾液の量は口臭予防に大切です。
口の中を洗い流す作用、
細菌の増殖を抑える作用、
口の中の粘膜を保護する作用などがあります。
唾液の分泌が少なくなると
口の中が不潔にむし歯や歯槽膿漏になったり、
口の中が乾燥して口臭が強くなったりしやすくなります。
6.樹脂のタイプの人工の歯
義歯(入れ歯)の樹脂の部分は色やにおいを吸着しやすいので毎日朝昼夜、清掃し、
洗浄剤に浸しておくことをお勧めします。
一度吸着した色や臭いは除去することは困難です。
7.被せ物が多い
被せ物はセメントで接着します
セメントは30ミクロンの隙間がありますので
歯ブラシではこの隙間の汚れが取れないので
ここに溜まった汚れに細菌が繁殖して口臭の原因になることもあります。
8.口腔ガン
口の中の癌により口臭が発生することがあります。
9. 鼻の病気
鼻は口とつながっているため、
副鼻腔炎(蓄膿症)や咽頭炎、喉頭炎などの炎症があると、
たんぱく質を含む血液や膿が口の中に出てきて、
口臭が起こります。
11.その他呼吸器系の病気、消化器系などの全身の疾患
全身症状が原因となって口臭が発生することがあります。原因となる病気を診断して治療することで口臭は軽減されます。
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2020-09-21 23:54