「ドライアイ」、「ドライスキン」などと同様に、「ドライマウス」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
ドライマウスの症状とその原因について
「ドライアイ」、「ドライスキン」などと同様に、「ドライマウス」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。ドライマウスは、別名「口腔乾燥症」と言います。お口の中が乾いてしまい、不快な状態が続くため悩みを抱えている患者さまも少なくありません。では、ドライマウスとは、実際にどのような症状をさすのでしょうか。
ドライマウスとは
ドライマウスとは、なんらかの原因により唾液の分泌量が減ってしまい、お口の中が乾燥した状態を指します。口の中が乾いてネバネバする、しゃべりにくい、食べ物が飲み込みにくい、口臭が気になる、入れ歯が装着しにくくなるなど、様々な自覚症状が現れることが多いです。また、唾液が減少していることからお口の中の自浄作用が低下してしまい、虫歯や歯周病、口腔カンジダ症などが発症しやすくなってしまいます。なお、水分を補給することで改善される乾きは、生理的な現象になるため病気ではありません。
ドライマウスの主な症状は、下記のようなものがあります。
☑ お口の中が乾いて、会話や食事がしにくい
☑ 口の乾きで、夜中に目が覚めてしまう
☑ 舌のピリピリした痛みやひび割れが気になる
☑ 味覚がおかしい
☑ 口角炎や口内炎が増えた
☑ 口臭がひどい
☑ 虫歯や歯周病、口腔カンジダ症になりやすい
ドライマウスの原因
ドライマウスの主な原因は下記の通りです。
1.腺因性
シェーグレン症候群などの病気や加齢による、唾液線の萎縮など
2.薬物性
薬の副作用など
3.全身性代謝疾患
熱性疾患、脱水症、下痢、糖尿病など
4.神経性
顔面・舌咽神経の障害や、強いストレス、自律神経障害など
5.口腔機能の低下
柔らかいものを好んで食べる等の理由で咀嚼が減り、お口周りの筋肉が衰えている
なお、ドライマウスそのものを直す根本的な治療方法はありません。唾液の分泌を促す薬を使用したり、生活習慣を改善したりすることによって改善へと導いていくことが多いです。
ドライマウスと生活習慣
ドライマウスを改善していくためには、生活習慣の見直しも大切になってきます。例えば、野菜や果物などの清掃性が高い食品を摂取する、よく噛んで食事をする、飲酒・喫煙・カフェインの摂取を控えるなどが効果的です。なお、高齢者の場合はのどの渇きに対する感覚が減退してしまうので、意識的にこまめな水分補給を心がけることも重要になります。特に高齢者は食べ物を飲み込む機能が低下してしまうと、誤嚥性肺炎につながりかねません。
もしかしたらドライマウスかもしれません
以下の項目に1つでも当てはまる場合、もしかしたらドライマウスかもしれません。
☑ 唾液がでないため、口の中が乾いてしまう
☑ 口の中が乾いていて話しづらいときがある
☑ 食事の時に飲み物が必要になる
☑ 就寝中に、水が飲みたくて目が覚めてしまう
☑ 舌がひびわれしやすい、または口角炎をおこしやすい
☑ 虫歯や歯周病になりやすい