ドライマウス基礎知識3唾液の成分と機能!
こんばんは
京都市伏見区桃山南口の仁科歯科医院の仁科真吾です
今日も口臭外来で来院された方から口が渇く舌が乾いたような気がする!
そんな訴えを聞きました
この方3ヶ月に一回掃除で歯科医院を受診されていたそうなんですが
口臭の悩みを相談されたところ大丈夫〜と
しかしご自身でお調べになられて当医院に受診されて検査をお受けになられたんです
その結果
ガス数値とレントゲン、口腔内診察より歯周病からの口臭と判定されました
レントゲンでも歯を支える骨は歯の長さの半分まで下がっており中等度歯周病と診断しました
ガス数値もかなり上がっていましたのでおそらく中等度ぐらいは行っているのかなあと思っていたのですが
唾液が少ないとやはり自浄作用も少なくなるので歯周病が進行しやすいんですね
大丈夫〜って言われた判断基準ってなんなんだろう?
そう思うわけで
進行が止まったという基準は当医院に来院された患者様にはお話しているのですが
そもそも歯周病は初期、中期では症状が出にくい病気なんですね
症状がない=大丈夫ではないんですね
ここ重要です
さて今日はドライマウスの基礎知識唾液の成分と機能についてお話しますね
唾液の機能
1、消化作用
2、抗菌作用
3、粘膜保護作用
4、粘膜修復作用
5、中和作用
それぞれ見てきますね
1、消化作用
唾液にはアミラーゼという酵素が含まれています
これはデンプンを糖に変える作用があります
つまり
デンプン→麦芽糖
に変える
体内に糖を吸収しやすくしてくれるのです
2、抗菌作用
口の中は空気、食物などの入り口で外界の雑菌にさらされています
唾液には細菌増殖を抑える抗菌作用があります
うまく作用しないと
虫歯、歯周病が進行しやすくなります
また口からの細菌感染により風邪やインフルエンザにかかりやすくなるんです。
そして気管支炎や肺炎を起こしやすくなります。
外から帰ったら手洗い、うがいを行うわけは口の中を清潔にしインフルエンザや風邪の予防の意味もあるんです。
習慣化できてますか?
3、粘膜修復作用
唾液には傷を治す作用上皮成長因子、神経成長因子を含んでいます
動物が傷をなめるのは唾液の抗菌作用、傷の修復を促進させるのを本能的に知っているのでしょう
4、粘膜保護作用
唾液にはムチンというネバネバしたタンパク質が含まれています
これが粘膜をコートしているのです。
5、中和作用
唾液は胃酸の逆流を中和したり、虫歯の酸を中和したりする役割があります。
上記のように唾液は単なる水ではなく身体の機能維持に重要な役割をしています。
唾液が少なくなるとつまりドライマウスになると
摂食・嚥下が困難になるだけではなく様々な疾患や生活の質の低下を引き起こすことになります。